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マニカルニカ ジャーンシーの女王「Manikarnika: The Queen of Jhansi」

出典:spice.eplus
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「Manikarnika: The Queen of Jhansi」2019年 ヒンディ

監督:ラーダ・クリシュナ・ジャガルラームディ
出演:カンガナー・ラーナーウト/ジーシュ・セーングプタ/スレーシュ・オベロイ/アトゥル・クルカルニー
IMDb:https://www.imdb.com/title/tt6903440/
Wiki:https://en.wikipedia.org/wiki/Manikarnika:_The_Queen_of_Jhansi

あらすじ

■出典:公式サイト
http://manikarnika-movie.com/
 ヴァラナシで僧侶の娘に生まれたマニカルニカ(カンガナー・ラーナーウト)は、ビトゥールの宰相に育てられ、幼い時から武士階級の男子同様に剣や弓、乗馬を習って成長した。その勇敢な行動を見かけたジャーンシー藩王国の大臣から、藩王ガンガーダル・ラーオ(ジーシュ・セーングプタ)との縁談が持ち込まれ、やがてマニカルニカはジャーンシーに嫁ぐ。藩王は彼女にラクシュミーという名を与え、マニカルニカは人々からラクシュミー・バーイーと呼ばれて親しまれる。しかし、生まれた王子は夭折し、親戚の幼い男児を養子に迎えたものの、間もなく藩王が病死してしまう。その機に乗じてイギリスは藩王国を併合、ラクシュミーは城を後にする。だが1857年にインド大反乱が勃発すると、ラクシュミーも呼応して蜂起、国のため、民のため、戦いの場へと歩を進める!

感 想

 バーフバリの脚本家、K.V.ビジャエーンドラ・プラサード脚本の史劇。カンガナーの演技力やパワーをこれでもか!と見せ付けるような作品。いやーカッコいいのなんのって。「女を舐めるなよォォォ」って感じw インドというのは不思議な国で、男尊女卑が色濃く残る国でありながら、女神様たちを崇拝するよね。まさに怒れる女神ドゥルガーさながらにバッサバッサと敵の男どもをなぎ倒していくカンガナー演じるマニカルニカ、ラクシュミー・バーイーに、すっきり爽快って思わない女はいないかも。
 映画の冒頭に「脚色してるよ」とあるとおり、これは史実に忠実な史劇というより、すでに神格化されているようなラクシュミー・バーイーを最高にエモく描いた作品だと思う。インドのジャンヌ・ダルク、という呼ばれ方からしても彼女への思い入れがわかる。
 占領地におけるイギリスの悪事といったらもう上げたらキリがないほどだし、独立までにインドが流した血を思えば、イギリスがこう描かれても当然だとも思う。イギリスに擦り寄る側と、誇りを守ろうとする側双方がいたのだろうけど、人間はみな生き延びたい。だからこそ誇りを取り戻すために命をも投げ出す強い心をもったラクシュミーは独立の女神なんだろうね。
 実際にかなり型破りな女性でもあったみたいで、女性たちに武術の訓練をし闘えるようにしたのが史実どおりと聞いて、痺れました…!サティという死んだ夫とともに殉死するという風習に逆らったところも良い。どんな理由づけをしたとしたって無駄死になんてするべきじゃない。
 史劇ならではの美しい宮殿や衣装も楽しかった~。つけ睫毛だけはいただけなかったがw みんなが観たあとにパールのアクセサリー欲しい!って言ってる理由がわかったよ~。本当に素敵。
 いまインドはヒンディー至上主義に向かって政治が進んでいるというのもあって、まだ沢山の藩王国が林立していて「インド」という概念が無い時代を舞台としながらも、プロパガンダの匂いがすると受け止めてしまうのは私が外国人だからなのだろうか…これ違う時期に観たらまた印象は違ったかもしれないね。まあそれを抜きにしても楽しめる映画だった。

 カンガナーという人は何かと物議を醸す発言をする女優さんで、実力が大変あると思うのだが、とかくそういう話で話題にものぼる。詳細はあまり調べたことがないけど、これくらい気が強くないと、お飾りアイテムガールとしてしか使われないことが多かったインド映画の世界で女優として生き残れないのかしら。でも女優が年を重ねても主役を張れる映画界であって欲しいね。この映画も他の映画の撮影がスタートする監督から引き継いで監督も務めたとか、そもそも最初からほぼ監督が2人かのようにカンガナーがディレクトしたとか、すでに撮っていたソーヌ・スードをカンガナーが嫌がって外して再度撮りなおしたとか、様々なニュースがあったようです。
 私が彼女を最初に観たのは推しのプラバースくんの映画のヒロイン役で、いまいちしっくり来ない役だった。それもまあしょうがない、この人の演技力が発揮できる役とは言いがたかったw その後見たのが「タヌはマヌと結ばれる」というラブストーリーで、とにかくその役が超苦手なタイプ。クソみたいに性格が悪いとしか思えない役でついつい彼女の作品から遠ざかってしまい…。(この映画はヒット作で、好きな人は好きだと思う)しかし「クイーン 旅立つわたしのハネムーン」がとっても良かったし、やはりこの人上手いんだなと思った。その後「ラングーン」なども観たけど、やっぱりこのマニカルニカが最高に良い。今後も彼女の映画を観たいと思わせるだけのパワーがある。

 相当練習したんだろうなと思わせる素晴らしい剣捌き、そして鬼神さながらの表情演技はさすが。子を守りドゥルガー女神像の前で血塗れで仁王立ちする戦闘シーンは鳥肌が立つほど猛烈にカッコよくて、思わず手を合わせて拝みそうになった~。
 あと私好みのお顔、アトゥル・クルカルニー氏が出てるとこもポイント!

トレーラー

視聴場所

■2020年1月現在、日本公開中

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